202105 | TOKINOGAKE

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客たちの歓声が聞こえてきたら、まずは首を守るべきだ。噂によると、あの人たちは漢字が読めず、含蓄も足りなかった。もっと刺激的な話をしてくれと頼まれて、財布の中身が空っぽなことに気づいた。こちらが騒ぎ出す前に、店のオーナーは肉の色の種を四つくれた。寝室のティッシュケースの上に置いて、二日おきに風を当てることにする。夜はやばいおじさんが小学生を追いかけているところに出くわした。六角をふりまわして、自転車分解するぞというおじさん。いつか、蛇が脛にかみついて、毒はないのよと謝りもしない飼い主のおばさんとの戦いは見ものだった。その翌日、七万借りた友だちに八万返しに行った時、臼歯のマークの看板を掲げた店は秘密結社なのだと教えてもらった。歯医者かと思ってたと言ったら、平たい六角形の通行手形をくれた。コンビニより歯医者が多いわけないだろ、と友だちは言った。午後は小さな虹色の虫を描いて過ごした。六人の喪服を着た男女が電柱の下でガムを噛んでいた。目をくり抜くぞと、美しい声でひとりの男を脅す女たち。彼らを上から見られたのは、けがれを貯めた例の箱をアパートの花壇に埋めておいたおかげだ。男は鍵盤ハーモニカのケースから食べかけの梨を取り出して、虫たちのための賛美歌を歌う女たちを追い払った。風呂に入って、泥のような匂いのあぶらを落とした。秘密結社を作ろうと思ったが、失われし一万円のことを強く思いすぎたせいで風呂を出る頃には忘れていた。月がきれいすぎて全裸の夢を見た。肘から先が水滴の集まりになって、あるいは水滴の集まりが腕に取り変わって何も掴めないという夢だ。だが掴めないのは手が水だからではなく、手が水になったという(もしくは水が手だという)そのときめきのせいだ。01_最低

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VISUAL
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MASTERING
IKTS / ikts.bandcamp.com

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